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在籍していたリュカ・カルトン三ツ星当時のスペシャリテからの一品です。
ホタテの貝殻の中にポワローのジュリエンヌと貝柱を3個、その上にトリュフの薄切りを乗せ、貝殻でフタをしてパン生地でシーリングし、オーヴンで加熱します。シーリングのパン生地に風味が移り、こちらもサーヴ致します。ソースはホタテのヒモからとったノイリー酒風味のフュメですが、スュックを作ってはノイリー酒でムイエし、これを3回繰り返します。
リュッテに使ったパン生地を召し上がって頂く点は重要で、パテオンクルートをはじめ、本来は中の素材のプロテクト用(加熱保護及び保存)であった生地自体を食する行為は、原義の「パティシエ=小麦粉職人」に通じますし、フランス料理を理解するヒントの一つかと思います。