トリュフ入りパンで密封した帆立貝と
黒トリュフ
Saint-Jacques et truffes noires en
coquille lutée et son pain truffé
トリュフ入りパンで密封した帆立貝と黒トリュフ

材料2人前

帆立貝(大)
6枚
黒トリュフ
30g
ポロ葱
200g
パン生地
160g
ノイリー酒
適宜
エシャロット
40g
バター
100g
帆立貝のフュメ
少量

手順

  1. 帆立貝を開け、貝柱を取り出す。ヒモの部分は良く洗っておく。
  2. ヒモの部分を小口切りにしたエシャロットと合わせてオリーヴオイルで炒め、ノイリー酒を注ぎ、水分をとばす。これを3回繰り返す。水をひたひたに注ぎ、20分間煮出す。これを漉し、煮つめたあとバターを溶かし込む。
  3. ポロ葱をジュリエンヌに切り、軽く下茹でしたあとバターを加え、トリュフのみじん切りを合わせる。
  4. 帆立貝の殻の中に、ポロ葱を敷き、帆立貝のフュメを少量注ぎ、トリュフのスライスをのせた貝柱を3個置く。殻をかぶせてトリュフのみじん切り入りパン生地で密封する。230度のオーヴンで6〜7分間加熱し、海藻を敷いた皿に盛り付ける。
  5. パンをはずし、これも供する。同時にソースを別添で供する。

コメント

在籍していたリュカ・カルトン三ツ星当時のスペシャリテからの一品です。
ホタテの貝殻の中にポワローのジュリエンヌと貝柱を3個、その上にトリュフの薄切りを乗せ、貝殻でフタをしてパン生地でシーリングし、オーヴンで加熱します。シーリングのパン生地に風味が移り、こちらもサーヴ致します。ソースはホタテのヒモからとったノイリー酒風味のフュメですが、スュックを作ってはノイリー酒でムイエし、これを3回繰り返します。
リュッテに使ったパン生地を召し上がって頂く点は重要で、パテオンクルートをはじめ、本来は中の素材のプロテクト用(加熱保護及び保存)であった生地自体を食する行為は、原義の「パティシエ=小麦粉職人」に通じますし、フランス料理を理解するヒントの一つかと思います。

河井 健司シェフ プロフィールアンドセジュール オーナーシェフ

河井 健司シェフ
1973年
東京都武蔵野市生まれ、高知県育ち
1993年
大阪あべの辻調理師専門学校卒業
1993年
~1995年
小田急ホテルレストランチェーンにて勤務
1995年
~2002年
レストラン「サマーシュ」にて丸橋勇三氏に師事
2002年 3月
28歳で渡仏
パリの三ツ星店「リュカ・カルトン」に研修生として入店、フランス料理界の重鎮アランサンドランス氏に師事する。
2002年 9月
各セクションシェフを歴任
2005年 1月
「リュカ・カルトン」オーナー婦人主催の会員レストラン「セルクル」にシェフとして就任(リュカカルトンの2階)
2005年 9月
三ツ星を返上し「サンドランス」として新装後二つ星を獲得。新シェフ ジェローム・バンクテル氏のもとでスーシェフとして活躍する。
2007年 8月
5年半のフランス滞在を終え帰国
六本木「オーシザーブル」のシェフに就任
2010年
以前務めていた「サマーシュ」を譲り受け「アンドセジュール」をオープン。同店オーナーシェフ