ペルドゥローとキャベツ
Perdreau au chou
ペルドゥローとキャベツ

材料12人分

スコットランド産ペルドゥロー
3羽
サヴォイキャベツ
2玉
塩漬け豚バラ肉
100g
人参
1本
フォアグラカナール
240g
ブーケ・ガルニ
1束
ブーダン・ブランのファルス
100g
ジロール茸
1kg
ジュドヴォライユ
150g

手順

  1. 羽根を取り、中抜きしたペルドゥローを糸で縛り、230度のオーヴンで4分間ローストする。
  2. フォアグラは3枚に切り、フライパンで表面に焼き色を付ける。
  3. 両手鍋の沸騰した湯の中で、塩漬け豚バラ肉の塩を抜き、引き揚げる。この湯に塩を足し、水洗いしたサヴォイキャベツを軽くゆがく。
  4. 圧力鍋の底に、クッキングペーパーを敷き、ローストしたペルドゥローの胸肉以外と塩漬け豚バラ肉、人参1本、ブーケ・ガルニ1束、外葉を残したサヴォイキャベツを合わせ入れる。加圧した状態で18分間、火入れする。
  5. 直径18cm、高さ6cmの丸い型にクッキングペーパーを敷き、サヴォイキャベツの外葉が表面になるように、キャベツの蒸し煮とフォアグラ、皮を取ったペルドゥローの胸肉、人参の蒸し煮をブーダン・ブランのファルスを塗りながら重ねる。
  6. 型にクッキングペーパーでかぶせ蓋をして、230度のオーヴンで25分間、火入れする。そのあと蓋をはずし、さらに6分間加熱する。オーヴンから出して10分間、休ませる。
  7. 盛り皿にひっくり返して型抜きし、煮汁を切る。1人前ずつ切り出し、バターソテーしたジロール茸、ジュドヴィアンドと合わせて盛り付ける。

コメント

古くは、17世紀 ラ・ヴァレンヌの著書にも記され、ボヴィリエ、アリバブ、ラルース、もちろんル・ギド・キュリネールなどの本にも出てくるレシピです。
今回はエスコフィエのレシピに準じた形で型に入れ、ガトー仕立てとしますが、現代的なアレンジを加えフォアグラを油脂の補いとし、伝統的なレシピでは必ず加えるソーシスをブーダン・ブランのファルスに置き換え、つなぎとしました。
ペルドゥロー(ペルドリ)とキャベツの組み合わせは、いわばフランス料理のクラシック(普遍的価値のあるもの)であり、これから先その表現方法は変わっても受け継がれてゆく料理かと思います。
また、フランス食文化に於けるキャベツの重要性はシュークルートが良い例ですが、キャベツがヨーロッパ原産の野菜であったために、ガストロノミーのレシピにも数多く登場しているのだと考えられます。 様々な文献に記されているペルドゥローとキャベツの組み合わせですが、和食の「ぶり大根」と同じく、実はキャベツが主役という構成も興味深い点です。

河井 健司シェフ プロフィールアンドセジュール オーナーシェフ

河井 健司シェフ
1973年
東京都武蔵野市生まれ、高知県育ち
1993年
大阪あべの辻調理師専門学校卒業
1993年
~1995年
小田急ホテルレストランチェーンにて勤務
1995年
~2002年
レストラン「サマーシュ」にて丸橋勇三氏に師事
2002年 3月
28歳で渡仏
パリの三ツ星店「リュカ・カルトン」に研修生として入店、フランス料理界の重鎮アランサンドランス氏に師事する。
2002年 9月
各セクションシェフを歴任
2005年 1月
「リュカ・カルトン」オーナー婦人主催の会員レストラン「セルクル」にシェフとして就任(リュカカルトンの2階)
2005年 9月
三ツ星を返上し「サンドランス」として新装後二つ星を獲得。新シェフ ジェローム・バンクテル氏のもとでスーシェフとして活躍する。
2007年 8月
5年半のフランス滞在を終え帰国
六本木「オーシザーブル」のシェフに就任
2010年
以前務めていた「サマーシュ」を譲り受け「アンドセジュール」をオープン。同店オーナーシェフ